問16 常用エレベーター昇降路断面
図の中で不適切な箇所を指示する問題は、数値すべてを1つ1つチェックしていく
籠の天井高さ
乗用エレベーターは2m以上
天井高さ2.2m≧2.0m
昇降路 各階出入口床先と籠床先との水平距離は4cm以下か
図より、3cm≦4cm
籠床先と昇降路壁との水平距離は12.5cm以下か
図より、12cm≦12.5cm
頂部隙間(トップクリアランス TC)は定格速度ごとに決められた数値以上、又は告示の算式で求めた値以上か
籠の定格速度は90m/min→1.6m以上
または告示算式
緩衝器はばね緩衝器なので H=S+R+V2/1,068+C
23+60+(90^2)/720+2.5(頂部安全距離確保スイッチ付)=96.75≦1.1m
※告示算式のほうが必要距離を低減できるので、定格速度からの基準を満たさない場合は確認が必要
ピット深さは定格速度ごとに決められた数値以上か
定格速度は90m/min→1.8m以上≦1.85m
機械天井室高さ→定格速度に応じた高さか
定格速度は90m/min→天井高さは2.2m以上必要≦2.2m
制動装置 緩衝器の方式
定格速度60m/minを超えるエレベーターの緩衝器は油入式とする必要があり、
そのストロークは平12建告1423で規定された計算値 S=定格速度^2/534で求めた値以上か
定格速度は90m/min 設問では、ばね緩衝器なので不適切
S=定格速度^2/534=15.17 ≦ 23cm
問17 高層乗用エレベーター仕様
低層用エレベーター
定格速度120m/min
エレベーター機械室高さ2.2m≦2,200mm、ピット深さ2.1m≦2,100mm
安全装置は適切か
P波地震感知器の感度0.1m/s2 0.1m/s2以上、3.0m/s2以下
加速度を検知する部分は、機械室又は昇降路内の最下階の床面から昇降路の底部の床面までの部分に固定(設置)されている
高層用エレベーター
定格速度240m/min
エレベーター機械室高さ2.8m≦2,800mm、ピット深さ3.8m≦3,800mm
安全装置は適切か
P波地震感知器の感度0.1m/s2 0.1m/s2以上、3.0m/s2以下
加速度を検知する部分は、機械室又は昇降路内の最下階の床面から昇降路の底部の床面までの部分に固定(設置)されている
地震時等管制運転機能
籠が昇降している場合は、加速度の検知後10秒以内に近い出入口の戸の位置に停止できるようにする
出入口のない昇降路の部分で42m以下の昇降路を昇降中の場合は30秒以内でもよい
設問では出入口のない昇降路が44mあり、42m以下の免除の条件に該当しないため、不適切
問18 エスカレーターの構造
エスカレーターの仕様より、勾配が35度
→標準エスカレーターは30度以下、特殊な構造のエスカレーターに該当するため、一般構造の追加確認項目をチェック
踏段の定格速度は30m/min以下か 設問では30m/min
踏段の奥行は35cm以上か 設問では35cm
揚程は6m以下か 設問では5.7m
昇降口では、階段が2段以上水平になっているか 設問では水平移動部の踏段数2段
標準エスカレーターの一般構造も確認
踏段の幅は1.1m以下か 設問では100cm
ハンドレール外側と隣接エスカレーターの下面に固定式保護板が設置されている
固定保護板は、端は厚さ6mm以上 設問では厚さ3mmであり、不適切
問19 設備関連規定 不適切箇所の指示
D:エスカレーターの制動装置及び安全装置
電磁ブレーキの制動力 停止距離は V^2/9000 (V:速度)以上0.6m以下となっているか
(45)^2/9000=0.225 以上、0.6m以下 設問では0.2mなので、不適切
問20 設備関連規定 不適切箇所の指示
C:エスカレーター
エスカレーターの踏段の幅は1.1m以下なので、設問の1.4mは不適切
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